最高視聴率49.9%![善徳女王]みどころ&ハイライト徹底解説

善徳女王主要キャスト

引用:https://dlife.disney.co.jp/program/drama/seondeok.html

大人気歴史ドラマ「チャングムの誓い」「薯童謡(ソドンヨ)」の脚本家と「朱蒙」のスタッフが集結し制作されたのが『善徳女王』。それまであまり取り上げられなかった新羅時代を背景に、朝鮮半島の歴史で初となる女王のドラマチックな人生を全62話で描いた大河ドラマです。

「62話なんて、長すぎる〜!」と思ったあなた。

いえいえ、そもそも50話で終わる予定だった善徳女王は、あまりの人気に12話も追加されたんですよ!終わらないで〜!という視聴者の声を反映した結果、超大作になりました。

そんな善徳女王のみどころを、このドラマで「韓流歴史ドラマに開眼した」わたしが徹底解説します。

善徳女王とは?(あらすじ)
砂漠で異国の友人たちと優しい母に愛されて育ったトンマン。しかし彼女の出生にはある秘密が隠されていました。

やがてトンマンは母をなくし、生い立ちを知るために新羅のみやこに戻ります。王女チョンミョンや少年ユシンと運命的な出会いをし、トンマンは男装して花郎(ファラン)の一員として加わります。

ついにトンマンは自らの出生の秘密を知りますが、彼女の前に立ちはだかる先帝の愛人・ミシル。王家への野心を持つミシルに対して、正義の心で真っ向から勝負に向かうトンマン。

ひとりの少女から、数々の悲しみや試練を乗り越え、やがて堂々たる姿へと成長するトンマンのビルドゥングスロマンですね。

トンマンをそれぞれの愛で見つめるユシンとピダムふたりの男。そして悪役であるミシルの圧倒的存在感。政争と陰謀の中で、登場人物ひとりひとりに物語がある。見始めたらやめられない、歴史長編ドラマです。

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見逃すな!全62話からみどころ・ハイライトを紹介

ながーい大河ドラマですが、息もつかせぬ展開であっという間に見終わってしまう人が続出。私もそのひとりです。これから動画を見る方に「ココは見逃しちゃダメ!」ハイライトシーンを紹介します。

1話から悪女ミシルの魅力が全開!「ミシルの時代がきた」宣言

善徳女王では、主役であるトンマン以上に「悪役ミシル」の人気がすごかった。追加されたシーンまでのストーリーのほとんどを、ミシルが事実上「主役」とも言えそうなくらいの存在感です。

第1話からミシルパワー全開です。この長い物語を象徴するように、ミシルは愛人として仕えたチヌン大帝が亡くなると、亡骸の前で宣言します。

善徳女王1話 ミシル

引用:https://www.youtube.com/


「ミシルの時代がきた」

瞳にかすかな涙をためながら、「さぁこれからは私の時代よ」と叫ぶ迫力、強さ、美しさに鳥肌たちます!

ミシルの話し方って独特なんですよ。「わたしは」ではなく、常に「ミシルは」「わたしミシルは」と自分の名前を朗々と告げてから話し出します。韓国ではミシルの話し方を真似るのが大流行したのだとか。

自己主張が強いミシルには、反面「人の気持ちがわかる」独自の才能がありました。彼女は壮絶な悪役ですが、次第にミシルの持つカリスマ性と根底にある純粋さが、視聴者をも魅了していきます。彼女が出るシーンはすべてハイライトと言いたくなるほどです!

彼女の野望は「王妃になること」でした。その為に、チヌン大帝亡き後、彼女は大帝の「孫を王に」という遺言を無視し、別の王を立てて王妃になろうと考えます。着々と自らの手中におさめてきた「男たち」を携え、この野望を叶えるために画策するのですが・・・。

出生の秘密を知ったトンマンの「私が女王になる!」密かな決意

善徳女王・トンマン子ども時代
引用:https://www.youtube.com/

いっぽう、砂漠でたくましい少年のように育ったトンマンは、出生の秘密を知るためにソラボルへ行き、男のフリをして花郎の一員となります。

花郎(ファラン)とは
上流階級の子息から選ばれた、文武両道で見た目も美しい男子の集団。花郎を支えるのが朗徒(ナンド)。花郎の主である王妃や王女のもとで、王家の護衛や戦闘、時に舞や音曲も披露した。若者の人材育成の機関でもあったと言われる。死を決意した時には男子ながら化粧を施したことでも有名。

トンマンは、ミシルと対するチョンミョン王女側につく花郎ユシンの下で朗徒(ナンド)として奮闘します。

ちょっと話は横にそれるんですが、この花郎役で人気が急上昇したのが、アルチョン役の俳優さん。実は最初はそれほど重要な役柄ではなかったようですが、ファン急増で「もっとアルチョンだして!」の要望に応えて、次第に露出が多くなります。この辺、韓流ドラマっぽい流れですね(^^;)

善徳女王・チョンミョン王女とユシン、トンマン
引用:https://tv-aichi.co.jp/kandora/sondoku/17.html#story

りりしい朗徒姿のトンマン。子役時代の熱演が好評だっただけにどうかな?と思いましたが、やはりイ・ヨゥオン、ミシルに食われ気味とはいえ、演技上手ですね〜。

さて、ハイライトシーンの前に、ちょっと解説。チヌン大帝の親衛で武術の達人であるムンノによりミシルの手から逃れ、無事にチンピョン王とマヤ王妃が宮廷に立ちますが、マヤ王妃は双子を産みます。実は新羅では双子が生まれると王家が途絶えると言われており、窮地に立たされます。

王はわが子を殺すのも忍びなく、双子のひとりを侍女に託し逃がします。王宮に残ったのがチョンミョン王女、そして砂漠へと逃れた双子のもうひとりがトンマンなんですね。トンマンはやがて自分の出生を知ります。

そして思わぬ事件でチョンミョン王女に悲劇が襲いかかり、トンマンは固い決意を胸に

「自分は女王になる!」

と宣言。

ミシルは「生きていた双子の片割れ」の存在を知ると同時に、トンマンを何とかして亡き者にしようとします。ここから始まる「ミシルvsトンマン」の激しい戦いと、ミシルを通してトンマンが大きく成長するシーンもみどころですね。

これが25話辺りです。渦巻く陰謀にハラハラドキドキしっぱなしで、まったく飽きるということがありません!

「惜しみなく愛を注ぐ」「惜しみなく愛を奪う」対照的に愛する男たち

善徳女王ピダムとユシン
引用:https://www.youtube.com/

貴族の一員であり愚直なほど誠実なユシン、親を知らずに育ち純真さと狡猾さを併せ持つピダム。ミシルとトンマンも対照的ですが、トンマンを愛するふたりの男「ユシン」と「ピダム」も真逆な存在です。

象徴的なのが、ふたりがトンマンに愛を密かに誓うシーン。

ユシンは自分のすべてをトンマンに捧げる、惜しみなく愛を注ぎ続けると言います。いっぽうピダムは「あなたの愛を奪う」とまっすぐにトンマンを見つめます。

胸キュンするようなラブシーンこそありませんが、ユシンが封じ込めるほど透けて見える彼の愛の強さ、ピダムの狂おしい、ほとばしる愛情は見る者の感情を大きく揺さぶります。このふたりの全く違うトンマンへの愛し方もみどころのひとつですね。

善徳女王相関図
引用:https://tv-aichi.co.jp/kandora/sondoku/03.html#anc_chart

善徳女王では「相反する存在のふたり」という配役が多く登場します。例えば、ミシルの夫であり王族であるセジョンvsミシルの愛人である武人のソルォン。ミシル直属の部下でミシルに従うことが生きることだと考えているチルスクvs大帝の「三韓統一」の志、国の繁栄に命を捧げるムンノ。

歴史ドラマは登場人物が多く、韓国名もなじみがないので混乱しがちです。でも善徳女王の場合、正反対キャラがいるおかげで、それぞれの個性や性格が際立っているので、ドラマが進むにつれて自然と覚えてしまいますね〜。

歴史ドラマの金字塔と言われる古い名作「武人時代」なんて、私はけっこう面白く見ましたが、とにかく人物が多い。どの人も同じに見えて、スマホ片手に検索しては「あ、こういう人か」なんてやってましたけど(^^;)

「愛とは何か」が問われるドラマ

ピダムを慰めるトンマン
引用:https://www.youtube.com/

善徳女王は数々の試練を乗り越えて、ただ元気で明るかった少女が苦悩と決断を繰り返すなかで成長する物語です。新羅時代を脚色しつつ、壮大な歴史大河ドラマで重厚感があります。

と同時に、見るたびに胸がしめつけられるような気持ちになるんです。「愛って何だろう」文字にすると恥ずかしくなっちゃうようなことを考えてしまうんですよね。ラブシーンなどほとんどないけれど、ドラマの核心にあるのは「愛の形」ではないかと思っています。

ピダムの少年のような、トンマンにだけまっすぐに向かう純粋な愛。側で支える忠誠という形で一生を捧げるユシンの愛。マヤ王妃と侍女ソファの「母としての愛」もあれば、チョンミョン王女が妹の幸せを守ろうとする「家族愛」もあります。

ミシルは強烈ですが、彼女は愛を新羅という大きなものに向け、どんな手段を使ってでも奪おうとあきらめない。潔いほどに自分の欲望に正直で「恋を分かち合うことなどできない」愛は相手から全て奪うものだと断言します。それもひとつの愛の形・・・。
トンマンを見つめるミシル
引用:https://www.youtube.com/

そしてトンマンは、「国を愛するか、ひとりの男性を愛するか」葛藤し、揺れ動きながら、深まる孤独を胸に抱えます。50話を過ぎると、トンマンは女性として生きたいと願い、ついに愛を求めて動き出します。

最終回ピダム「究極の愛の形」に泣ける

最終回62話のピダムが、たぶん、このドラマの中でもっとも究極の愛を表現していると思います。最終回がハイライトなのは当然ですが、ピダムのシーンはどんなに激しいラブシーンよりも、もっとも狂おしい愛を私たち視聴者に見せてくれます。

ここ、ホント泣けます!

最期のシーンに見る「純真すぎて愛を不幸な形にしかできなかった男」の切なさに多くの女性が「ピダムーーーッ!」と叫んだはず。私も叫びましたよ、ええ!

政争や陰謀渦巻くドラマなのに、マクチョンドラマ(ドロドロした愛憎もの)にならないのは、トンマンやユシンといった正義側の人物だけでなく、悪役の登場人物それぞれが違った「愛」を美しく見せてくれるから。

韓流ドラマでは、時々本当に憎たらしくて「こいつが出てくると見たくなくなるー!」という人物がいたりします。あまりの泥沼化に辟易することもあります。でも善徳女王は見終わった後、悪役に対する一片の同情や愛情が生まれてくるのが醍醐味だと思います。

決してハッピーエンドとは言い切れない終わり方なのに、心に悶々としたものが残らないのです。

愛すべきキャラクターも活躍で最高視聴率50%に納得!

最後にちょっとだけオマケで。ハイライトとは言えないけれど、愛すべきキャラクターが多く、彼らの小さなストーリーも素敵です。チュクパン兄貴やコド、どーしようもないけど愛嬌のあるサンタク。ちなみにチュクパン兄貴、登場からして詐欺師です(笑)↓

善徳女王チュクパン兄貴
引用:http://www.bsfuji.tv/seondeok/

そんなわけで、どこをどう切り取っても善徳女王は面白い!最高視聴率ほぼ50%だったというのもうなずけます。

「チェオクの剣」あたりからフュージョン系歴史ドラマが流行しています。「九家の書」は九尾狐の伝説がもとになっていますし、「雲の上の月明かり」も本格派歴史ドラマとは少し違うかな〜と思います。最近、話題になった「麗〜花萌ゆる8人の皇子たち」これはタイムスリップもの(中国人気ドラマのリメイク)です。

やっぱり今また見直しても、どっしりと風格がありながら、最近流行の「ドラマチックな要素」も取り入れた『善徳女王』は歴史ドラマの傑作だと思います!

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主な登場人物を知っておこう

主人公トンマン女王:イ・ヨウォン
先帝の愛人ミシル:コ・ヒョンジュン
キム・ユシン:オム・テウン
ピダム:キム・ナムギル
花郎アルチョン:イ・スンヒョ
チョンミョン王女(双子の姉):パク・イェジン
王族(女王の後継者候補)キム・チュンチュ:ユ・スンホ

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