出張や旅行中などの出先で番組を視聴したり、東京で放送している番組を放送エリア外から視聴する方法を紹介します。具体的な方法は4つです。
- 放送圏内のパソコンにリモートして見る
- TVerや無料配信サービスで見る
- 放送局系のVODを利用して見る
- 専用のSTBを使う(※自己責任)
それぞれのメリット・デメリット・準備しなければならないものも含めて紹介します。なお「4」については自己責任でお願いします。
①放送圏内にあるパソコンにリモートして見る
「リモート」とは、遠い離れた場所から遠隔的に操作すること。室内や建物内の通信網(LAN)ではなく、広域・公衆通信回線(WAN)を通じて地理的に離れた場所からアクセスすることです。
リモート対象のパソコンが希望のテレビ番組の放送圏内にあれば、日本中どこにいてもその番組を見ることができます。ただ環境を整えるために準備しなければならないものがいくつかあり、出張先・旅行先から今すぐにということはできません。出発前に準備しておく必要があります。
リモート環境を整えるための準備
必要なものは以下です。
- デスクトップパソコン(リモート対象のPC)
※放送圏内にデスクトップPCを設置できることが前提 - ノートパソコン(リモート操作するPC)
- Chromeリモートデスクトップのインストール
- USB接続TVチューナー
- ポケットWi-Fi
簡単に流れを解説すると、まず放送圏内にデスクトップPCを設置し、通常通りテレビを視聴できる環境を作ります。市販のパソコンは著作権などの関係でテレビ機能が内蔵されたものがかなり少なくなっているため、ほとんどの方はUSB接続TVチューナーが必要になるはずです。
私が使っているのはピクセラ社から発売されている「StationTV」です(使い物にならないものばかりでむしろこれしかありません)。これを準備して「パソコンでテレビが見られる」状態を作ります。
そして、そのパソコンの電源をつけっぱなしの状態にし(スリープモードなどにもならない状態)、ノートパソコンからリモート操作します。
リモート環境を整えるにはブラウザをChromeにして拡張機能「Chromeリモートデスクトップ」を実装しておきます。リモート方法はいくつかありますが、これが最も簡単です。
こうした形で自宅PCの画面をそのまま映し出すことができます。しかしHuluなどVODの画面をリモートで映し出すことはできません。セキュリティがかかっているため真っ暗になってしまいます。
ポケットWi-Fiについては準備できればで構いません。出張先、旅行先にWi-Fi環境があれば問題ありません。
これを応用すれば、家族や友人のパソコン画面をリモートさせてもらって視聴することもできます。閃いた方も多いと思いますが、Skypeの「画面共有」機能でも同じように視聴可能です。放送圏内に知り合いがいて、手元にパソコンがあればまず見られないということはありません。リモート操作するノートパソコンの方にはChrome又はSkypeさえ準備しておけば良いので。ただお願いするのは確かに苦労します。
②TVerや無料配信サービスで見る
民放局のドラマ・バラエティを中心に、放送から1週間限定で無料配信するポータルサービス「TVer」であれば、ネット環境を利用して視聴するため放送圏外であっても関係なく見ることができます。
しかしTVerには以下のようなデメリットがあります。
- リアルタイム配信ではない
- 視聴できる番組・できない番組がある
- 配信が1週間限定である
「放送圏外のテレビを見たい!」というのは、多くの場合「リアルタイム」つまり「LIVE」に価値があるわけです。Twitterなどのハッシュタグを利用してフォロワーと一緒に番組を視聴するなど、テレビの楽しみ方も変わってきています。またトレンドに乗り遅れたくない方は、いち早くその情報をキャッチしたいと思うもの。それを叶えることは残念ながらできません。
その他の注意点や、TVerをもっと楽しむ方法などを以下にまとめていますので併せて御覧ください。
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③放送局系のVODを利用する
主要民放各局はVODサービスと提携をしていたり、自社でVODサービスを持っています。放送局が関係しているVODでは、大体の番組の「見逃し配信」を視聴することができます。LIVE配信を行っている番組や、地方局のローカル番組のラインナップも充実しており、画質や通信が安定しています。
東京から地方局限定の番組を見たいという場合に有効です。
NHK・民放 | VODサービス | 料金 | 無料トライアル |
NHK | NHKオンデマンド | 月額:972円 都度:108~216円 |
なし |
日本テレビ | 日テレオンデマンド | 都度:324~2160円 | なし |
日本テレビ | Hulu | 月額:1008円 | 2週間 |
TBS | Paravi | 月額:999円 | 月末まで |
フジテレビ | FODプレミアム | 月額:888円 | 31日間 ※Yahoo!ID保持者 |
テレビ朝日 | テレ朝動画 | 月額:500~2000円 都度:200~300円 |
なし |
テレビ朝日 | AbemaTV | 無料 | - |
テレビ東京 | ネットもテレ東 | 無料 | - |
- | ひかりTV | 1000~1500円 | なし |
しかしこれらのほとんどのサービスは「見逃し配信」に限定されており、放送中の番組はリアルタイムで見られません。
Hulu、Paravi、FOD以外は、無料体験期間が設定されておらず、登録と同時にお金がかかります。出張中、旅行中だけお試しで視聴し、トライアル中に解約ということができません。
ただAbemaTVについては例外です。AbemaTVは「インターネットテレビ局」なので、ネット環境さえ整っていれば国内どこでも視聴可能です。全てではありませんが、テレビ朝日の番組を同時配信していたり、DeNA戦のLIVE中継や見逃し配信も行っています。
ひかりTVについては、ひかりTVに映像提供している動画であれば見逃し配信がされています。ただ規則性が無いため分かりづらいのが難点です。
④専用のSTBを使う
詳細は下記記事に託すとしますが、こちらのSTB(セット・トップ・ボックス)を使えば、地方から東京の番組を見るのみならず、世界各地の番組が見れてしまいます。
しかしこれは違法性が高くリスクを伴いますので自己責任でお願いします。
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日本全国の番組を視聴することはできない
地方から放送圏外の番組を楽しむためには「①」が最も確実な方法です。しかし、前提として放送圏内にPCとテレビ環境が整っていないと実現できません。
「②」と「③」なら準備不要で今すぐに試すことができますが、リアルタイムで視聴を楽しむことは難しくなります。またどの番組が配信しているのか分かりづらいのが難点です。必ずしも、全ての番組が見逃し配信されているわけではありません。音楽の著作権の問題、出演者・権利者の都合、制作会社(著作元)が異なるなど、テレビは権利関係が複雑に絡むため、VODに配信できない番組が存在します。
「④」については決しておすすめできませんが、方法として紹介するにとどめます。
中途半端なまとめとなってしまいましたが、どうしてもLIVEで見たい番組があれば「①」の環境を死に物狂いで整えるのが確実だと思います。