Amazon Fire TVは、通販サイト最大手の「Amazon」が開発・販売しているSTBです。
Fire TVをテレビに繋ぐことで、テレビ上でアプリを操作したり、各VODの動画コンテンツを視聴することができます。
各社からさまざまなSTBが発売されていますが、Fire TVは操作性に優れ、比較的低価格であるため、個人的にぜひオススメしたいSTBです。
本記事では、Amazon Fireでどのようなことができるのか、まとめていきます。
Fire TVの中身はスマホとほとんど同じ
Amazon Fire TVは、VODのアプリなどをテレビで利用できるようにするSTBです。
OSは、GoogleのAndroidをベースに開発されており、多くのFire TV向けアプリがリリースされています。
要するに、4Gなどの携帯電話回線、通話機能が利用できないという点を除けば、スマートフォンとほとんど同じです。ネットに接続さえしていれば、Fire TVとテレビがあるだけで利用できてしまうのです。
たとえばGoogleの「Chromecast」は、映像を映し出す、および操作をするにはスマートフォンが必要で、スマホのサブディスプレイ的な役割をしますが、Fire TVはスマホを持っていなくても利用することができ、付属のリモコンを操作するだけで、動画を視聴したり検索することができます。
また、映像を視聴することに特化しているので、低価格ながらもスムーズに操作することができ、4KやHDの高画質・高音質で視聴することができます。
Fire TVの目玉機能
精度が高い音声認識
Fire TVにはマイクが内蔵されたリモコンが付属しています。
このリモコンのマイクボタンを押すことで、音声認識で作品を検索することができるのですが、精度は意外と良好です。
しかし、この音声認識機能は、Amazonビデオ、プライムビデオなどの、Amazon純正サービスにしか対応しておらず、NetflixやHuluなどの他社VODの作品検索には対応していません。
高速読み込みが可能なASAP機能
Amazonビデオ、プライムビデオを視聴する際は、ASAP機能によって動画を高速で読み込むことが可能になっています。
Fire TVに搭載されているASAPは「Advanced Streaming and Prediction」(先端的なストリーミングと予測)の略ですが、一般的に用いられる「As Soon As Possible」(なるべく速く)の略と掛けています。
名前の通り、ユーザーの好みを予測して、事前にストリーミングを開始する準備をし、ユーザーが選択した動画を瞬時に再生できるようにする、画期的な機能です。
この機能によって、テレビのチャンネルを切り替えるような感覚で、観たい作品を高速でストリーミングできますが、残念なことに、この機能はAmazonビデオ、プライムビデオのみに対応しており、HuluやU-NEXTなどの他社VODには対応していません。Netflixは独自で高速読み出し機能を開発しています。
ゲームなどさまざまなアプリが利用可能
Fire TVに内蔵されているFire OSは、GoogleのAndroidがベースになっており、さまざまなアプリを利用することが出来ます。
「U-NEXT TV」や、「dTVターミナル」もAndroidを採用していますが、アプリの追加はできないようになっているため、他社アプリも利用できる点を考えると、Fire TVは非常にお買い得です。
Google Playストアを利用することはできませんが、Amazonのアプリストアからダウンロードすることができます。
性能はそれほど高くないため、本格的な3Dゲームをプレイするのは難しいですが、Bluetoothでコントローラーをつないでプレイすることも可能です。
Fire TVを利用できるVODとできないVOD
Amazon Fire TVは、プライムビデオなどのAmazonサービスに特化したSTBですが、アプリが提供されていれば他社VODも利用することが出来ます。
2018年4月現在の、各VODの対応状況です。
Fire TV対応VOD
- Amazonプライムビデオ
- Netflix
- Hulu
- DAZN
- U-NEXT
- AbemaTV
- dTV
- GYAO!
- Paravi
- dアニメストア
- DMM.com
- ビデオマーケット
Fire TV非対応VOD
- TVer
- TSUTAYA TV
- auビデオパス
- Google Play
- iTunes Store
- FOD(対応予定)
VODではありませんが、「ニコニコ動画」や「YouTube」などの動画共有サイトも利用することができます。「ニコニコ動画」は、アプリで視聴することができ、「YouTube」は、SilkブラウザもしくはFireFoxでYouTubeにアクセスすることで視聴できるようになっています。
Fire TVはどちらを買えばいい?
2018年4月現在、2種類のFire TVが発売されています。
Fire TV Stick | Fire TV | |
定価 | 4,980円 | 8,980円 |
販売場所 | Amazon.co.jp | Amazon.co.jp |
最大解像度 | HD (1080p) | 4K (2160p) |
HDR | 非対応 | 対応 |
音声 | Dolby Audio | Dolby Atmos |
メモリ | 1GB | 2GB |
Bluetooth | 4.1 | 4.2+LE |
保証 | 90日間 | 1年間 |
両者とも、音声認識リモコンと電源用のmicroUSBとアダプタが付属しています。
Fire TV Stickは、Fire TVに比べるとやや機能面で劣りますが、必要十分の機能を備えており、動画を視聴する分には十分な性能を持っています。
4KやDolby Atmosサラウンドを楽しんだり、ゲームアプリなどで遊びたいという方にはFire TVをオススメします。
Amazon Fire TVまとめ
- スマホがなくてもリモコンのみで操作ができる
- Fire TVにはアプリをインストールできる
- 音声認識やASAP機能など、Amazonサービスとの親和性が高い
- 数多くのVOD視聴に対応している
Fire TVは、低価格ながらも、VODを視聴するのに十分な機能が備わっており、操作性も優れています。
音声検索やASAP機能がAmazonビデオ・プライムビデオでしか利用できない点は少し残念ですが、それでも快適にVODを観られるSTBであることには変わりないので、Amazonプライムビデオの利用頻度が少ない方にもぜひオススメします。