インプレス総合研究所による2017年度調査の国内利用率については、U-NEXTが4.6%(8位)、TSUTAYA TVが1.3%(19位)。利用率だけで見るとU-NEXTが優位に見えますが、実はAmazonプライムビデオが4割近いシェアを集めているため、U-NEXT以下の比較においては団子状態です。
また、今回は価格帯が近いプランと比較をするため、TSUTAYA TVの姉妹サービスでありセットで契約することができる、宅配レンタルサービスのTSUTAYA DISCASとの比較を中心にしていこうと思います。
U-NEXTとTSUTAYA DISCASは、VODと宅配レンタルとそれぞれの性質が異なりますが、意外にも類似点が多く、両者の比較は面白いと感じました。ここでは両者の特徴を比較し、最適な選択ができるようより実態面にフォーカスしてまとめていきます。なお2社の個別の詳細は下記で紹介しています。
リンク U-NEXTへの登録(31日間無料)
リンク TSUTAYA DISCASへの登録(30日間無料)
U-NEXT × TSUTAYA DISCAS (TV) 比較
U-NEXT | TSUTAYA DISCAS | |
登録URL | http://video.unext.jp/ | https://www.discas.net/ |
運営会社 | 株式会社U-NEXT | 株式会社TSUTAYA |
サービス開始 | 2007年6月 | 2008年6月 |
提携局 | - | - |
本数 | 12万本 ※動画以外のコンテンツも含む |
約85,000タイトル (DISCAS) 約4,000タイトル (TSUTAYA TV見放題) |
カテゴリー | ・洋画 ・邦画 ・海外ドラマ ・韓流、アジアドラマ ・国内ドラマ ・アニメ ・キッズ ・ドキュメンタリー ・音楽、アイドル ・アダルト ・雑誌、コミック、書籍 ・カラオケ |
・洋画 ・邦画 ・アニメ ・海外TVドラマ ・アジアTVドラマ ・スポーツ ・HOWTO ・お笑い ・グラビアアイドル ・アダルト ・他 |
会員数 | 非公開 | 非公開 |
対応デバイス | ・PC(Windows、Mac) ・スマホ、タブレット(iOS、Android) ・テレビ ・STB (Chromecast、Amazon Fire TV他) ・ゲーム機(PlayStation 4) |
[TSUTAYA TV] ・PC(Windows、Mac) ・スマホ、タブレット(iOS、Android) ・テレビ ※STB・ゲーム機は非対応 TSUTAYA DISCASはDVDなどが再生できる環境 |
画質 | SD/HD/4K | SD/HD |
データ通信量 | 0.12~2.00GB/1時間 | - |
VR | 非対応 | 非対応 |
サービス価格 | ・月額1,990円 ・都度課金100円~1,500円 ※毎月1000円分のポイント付与 |
・月額2,417円(税抜) ※「動画見放題定額レンタル8」プラン ※毎月1000円分のポイント付与 |
無料トライアル | 31日間 | 30日間 |
マルチアカウント | 家族4人まで作成可能 | 非対応 |
ダウンロード | 一部可能 | 一部可能 |
課金手段 | ・クレジットカード ・携帯キャリア決済 ・U-NEXTカード ・U-NEXTギフトコード |
・クレジットカード ・携帯キャリア決済 ・POSAカード |
サポート | 年中無休 |
参考 動画配信ビジネス調査報告書2017/インプレス総合研究所
コンテンツの網羅性・独自性を比較
冒頭も解説しましたが、U-NEXTとTSUTAYA DISCASのサービスは非常に似ています。その類似点をまとめながら、両者の微妙な違いを紹介していきます。
月額料金とポイント制度
VOD | 月額料金(税込) | 毎月ポイント |
U-NEXT | 2,149円 | 1200P |
TSUTAYA | 2,610円※ | 1080P |
※「動画見放題&定額レンタル8」プランの価格
U-NEXTとTSUTAYA DISCASの料金は、他社と比較しても比較的「高め」です。しかし、両者とも毎月付与されるポイントで他社との差別化を図っています。そのポイントは、都度課金で観られる最新の映画や、有料コンテンツ、漫画などに利用できます。
特にU-NEXTの場合は、イオンシネマやユナイテッド・シネマなどの映画館と提携しているため、ポイントを映画鑑賞券のクーポンと交換することができます。さらに、これまでの常識からしたら考えられませんが、劇場公開日前のものがU-NEXTで先行配信されたこともあります。
関連記事
・U-NEXTのポイントが使える映画館一覧
対してTSUTAYA DISCASの場合は、公開となった最新映画は見られませんが、DVDやBlu-rayに円盤化されたコンテンツを「宅配レンタル」という形で視聴することができます。VODサービスのTSUTAYA TVではそうはいきませんが、VODで観られない作品を宅配レンタルを使って観られる点は、TSUTAYA DISCASの大きな特徴です。
例えばHuluやNetflixのような通常の見放題VODサービスは、ジブリ作品などが見放題の対象とはなっていません。また権利上の問題で配信できないものも、円盤化されているコンテンツであれば宅配レンタルを利用して見ることができます。
両者とも共通して言えることは、ポイントを利用することで視聴できる動画の幅を広げることができるということです。
都度課金でしか観られない新作をポイント利用して視聴できますし、U-NEXTに関しては映画館での鑑賞にも利用することができます。
月額料金は高くなりますが、映画、ドラマ好きの方にとっては魅力的です。
参考 他のVODとの料金比較
VOD | 月額料金(税込) |
U-NEXT | 2,149円 |
TSUTAYA DISCAS | 2,610円 |
Amazonプライムビデオ | 500円 (409円) |
Hulu | 1,008円 |
dTV | 540円 |
Netflix | 702~1,566円 |
DAZN | 1,890円 |
放送局などとの提携を持たない
U-NEXTもTSUTAYA DISCASも、Huluのような放送局などとの強いつながりはないため、「U-NEXTでしか見られない」「TSUTAYA DISCASでしか借りられない」という独自コンテンツがありません。
また、ドラマやバラエティの見逃し配信もほとんどありません(U-NEXTには見逃し配信と謳ったコンテンツがありますが、ポイントを利用しないと視聴できないため実質有料です)。
例えばAmazonプライムビデオであれば、「ドキュメンタル」、「カリギュラ」など独自コンテンツが豊富です。U-NEXTとTSUTAYA DISCASは、コンテンツの独自性というより、サービスの独自性や網羅性に力を入れています。
アダルトコンテンツ見放題
もう一つ意外な共通点を挙げると、アダルトコンテンツが見放題になること。これは国内全VODを見てみても、U-NEXTとTSUTAYA DISCAS、TSUTAYA TVだけなのです。もちろんDMM.comなど専門VODも視聴できます。
もちろん最新作品は有料になる場合もありますが、U-NEXTの見放題コンテンツに絞っても3907件(2018年7月現在)ヒットしますので十分楽しめます。毎月コンテンツも変わります。
そしてU-NEXTは毎月付与されるポイントを有料アダルトコンテンツに利用することもできます。TSUTAYA DISCASにおいては、宅配レンタルを利用してアダルトDVD・Blu-rayのレンタルも可能ですし、TSUTAYA TVでもアダルト動画を見放題で配信しています。
邦画・洋画・アニメ・ドラマといった一般的なコンテンツに加え、アダルトも見放題になるのはU-NEXTとTSUTAYA DISCASだけです。
U-NEXTとTSUTAYA DISCASの比較まとめ
U-NEXTとTSUTAYA DISCASは、他社VODと比較すると比較的「異端」な存在で、視聴できるコンテンツも他社とは異なり料金も高め。
個人的には、メインのVODを決めて(AmazonプライムビデオやNetflix、Huluなど)、そのサブVODとしてどちらかに登録するのが賢い方法だと思います。
私は国内のほぼすべてのVODに登録していますが、やはりメインとして視聴しているのは無意識にAmazonプライムビデオやHuluです。従って、U-NEXT単独、TSUTAYA DISCAS単独の登録はおすすめできません。それよりもAmazonプライムビデオあるいはHulu単独の登録、もしくはそれらとTSUTAYA DISCASの併用の方が満足度は高いと思います。
ポイントを利用して最新コンテンツを視聴できるのは、U-NEXTとTSUTAYA DISCASの大きな強みです。
最新映画にこだわるのであればU-NEXT
DVDやVHS、見放題対象となっていないマニアックな動画にこだわるならTSUTAYA DISCASがおすすめです。
どちらも無料トライアルが1ヶ月試せるので、両方に登録して実際に比較してみるのも良いでしょう。