auフラットプラン25 Netflixパックが8/28から提供開始!サービスの実態を検証

auとNetflixのロゴ

KDDIとNetflixは、2018年8月28日からau契約者向けのデータ通信プラン「auフラットプラン25 Netflixパック」の提供を開始すると発表しました。

これまでNetflixは、SoftBankとの提携を行っており、ソフトバンクショップでのNetflixの契約や、携帯料金合算払いに対応するなど、独占的な契約を行っていましたが、料金面での優遇などはなく、限定的な提携にとどまっていました。

今回のNetflixとKDDI(au)の提携は、auの料金プラン自体にNetflixのベーシックプランを付帯するという内容で、携帯料金合算払いができるだけではなく、料金面でも優遇されたプランになっています。

このような料金プランの提携は全世界で見ても、アメリカのT-Mobileと今回のKDDIのみで、SoftBankよりもより強固な提携になったと言えます。

「auフラットプラン25 Netflixパック」の良い点

Netflixとauビデオパスが実質無料で付いてくる

auフラットプラン(20GB、25GB、30GB)の料金比較表

これまで、au フラットプランは、20GBと30GBのプランが用意されていましたが、今回発表された25GBプランは、20GBと30GBの中間のデータ量・料金でありながら、Netflixベーシックプラン(単体800円)、auビデオパス(562円)が付帯しているため、実質無料で付いてくるとも言えます。

このプランで興味深いのは、Netflixだけではなく、競合するはずのauビデオパスも付帯している点です。

Netflixにはまだ少ない邦画やドラマなどのコンテンツをauビデオパスで補うことができるという背景があるようですが、最近はNetflixも日本のコンテンツを増やしつつあるため、メインはNetflix、観たいものがなかったらauビデオパスでも検索、という形になりそうですね。

Netflixと比較するとauビデオパスは、テレビ朝日系のコンテンツや、日本作品の子供向けコンテンツが充実しているという利点があります。

関連記事
Netflixとauビデオパスを比較しました

もちろん、このプランで契約したNetflixは、通常のNetflixと同様に、スマートフォンだけじゃなくテレビなどでも視聴できます。

Netflixの利用料金が携帯電話料金に合算される

このプランに限定されてしまうのはやや残念ですが、携帯電話料金の支払いと合算して支払うことができます。

Netflixの場合は、クレジットカードがなくてもコンビニなどで売られているプリペイドカード(POSA)を使うことで利用料金を支払うことができるため、それほど大きなメリットではありませんが、クレジットカードを持っていない方でも契約を自動更新できるというメリットがあります。

「auフラットプラン25 Netflixパック」の残念な点

付帯するNetflixのプランが「ベーシックプラン」

Netflixには3種類のプランが用意されていますが、付帯するのは一番グレードが低い「ベーシックプラン」です。

他のプランに比べて最高画質がDVDと同等になり、同時に視聴できる台数が1台に限られてしまいます。

Wi-Fiに繋がず、4G回線だけで観るのであればベーシックプランでも十分ですが、テレビで観たり、家族でアカウントを共有するのであれば、スタンダード以上がオススメです。

プラン変更は差額を払えば良いだけなので、スタンダードはプラス400円、プレミアムはプラス1,000円で変更できます。

関連記事
Netflixの料金プランはスタンダードがおすすめ!4K動画は未成熟

無制限プランではなく、たったの25GB

Netflixが先行して提携していたアメリカのT-Mobileでは、データ通信無制限プランが用意されていたため、今回のauとの提携でNetflixの通信量をカウントフリーで視聴できることを期待する声が多くありましたが、残念ながら25GBにとどまってしまいました。

技術的な話をすると、カウントフリーが実現できない理由は、違法サイトのブロッキングなどで物議を醸した「通信の秘密」に関する問題が関係していると言われています。特定の通信だけをカウント対象外とするのも、事業者がユーザーのデータをのぞき見ていることと同じであるという見方もあるからです。

また、日本では自宅にインターネット回線(Wi-Fi)がなく、携帯の回線だけで通信している世帯が数多くあるため、そのようなプランを提供してしまうと回線が逼迫してしまい、ユーザー全体が快適に利用できなくなってしまう問題が発生してしまいます。

SD画質(DVDと同等)で視聴すれば、25GBで収まるとKDDIは説明していましたが、他のアプリの通信量を除いた場合の話なので、個人的にはやや物足りなく感じます。

プランの選択肢が狭すぎる

現在、このNetflixとauビデオパスが付帯したプランは、今回発表された25GBしか用意されておらず、ピタッとプラン、フラットプランの20GB、30GBには適用することができません。

20GBでやや物足りない方には良いかもしれませんが、20GBにプラス1,000円で10GBだったらまだ魅力的だったのになと感じます。

「auフラットプラン25 Netflixパック」は登録すべき?

バス車内でNetflixのSense8をGalaxy S9+で観ている様子

20GBプランに少し物足りなさを感じていて、尚かつNetflixなどを視聴している方にはオススメできますが、20GBのデータ量に収まっている人には少なくともオススメできません。

携帯電話のプランにNetflixを組み込むことが強固な提携であることには異論がないのですが、そのプランの内容があまりにも貧弱で、どのような層に向けたプランなのかよく分かりません。

個人的な見解としては、ショップで契約や機種変更をする際に、Netflixやauビデオパスというオマケがついていると売り込みしやすいからだと見ています。

ショップで「20GBプランにたったプラス1,000円でいろんな動画が見放題、さらには5GBのデータ量も付いてきます」と売り込めば、ある程度の契約数は得られると思いますし、純粋にNetflixやauビデオパスが観たい人のためのプランというよりも、ショップ店員にまんまと誘導されてしまう層のためのプランであると思います。

プランの提供開始は2018年8月28日からです。

シェアしてね

  • このエントリーをはてなブックマークに追加