dTVとU-NEXTを比較しました

dTVとU-NEXTについて、データやサービスの質、実態などの比較を行いました。

インプレス総合研究所が調査した2017年度国内利用率は、dTVが10.2%(3位)、U-NEXTが4.6%(8位)。dTVは会員数を公開しているVODサービスの中では最もその数が多いと言われていますが、実態調査では3位。U-NEXTはVODとしての歴史は長いものの、ずっと中位をうろうろというイメージ。

ここではあくまで客観的なデータと、両方登録している私自身の主観なども織り交ぜながら紹介していきます。なお個別の詳細については以下でまとめています。

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dTV × U-NEXT

dTV U-NEXT
登録URL https://pc.video.dmkt-sp.jp/ http://video.unext.jp/
運営会社 株式会社NTTドコモ 株式会社U-NEXT
サービス開始 2011年11月 2007年6月
提携局 TBS
配信本数 約12万本
※カラオケ映像なども含む
約12万本
※カラオケ映像なども含む
カテゴリー ・洋画
・邦画
・アニメ
・海外ドラマ
・国内ドラマ
・韓流、華流
・ガールズch(2016年10月新設)
・キッズ
・教養
・バラエティ
・シアター
・dTVオリジナル
・音楽
・ショートショート
・レンタル
・FOXチャンネル
・洋画
・邦画
・海外ドラマ
・韓流、アジアドラマ
・国内ドラマ
・アニメ
・キッズ
・ドキュメンタリー
・音楽、アイドル
・アダルト
・雑誌、コミック、書籍
・カラオケ
会員数 469万人
※2017年3月現在
非公開
対応デバイス ・PC(Windows、Mac)
・スマートフォン、タブレット(iOS、Android)
・テレビ
・STB(Chromecast、Amazon Fire TV、Apple TV 他)
・ゲーム機(PlayStation 4)※dTVは非対応
画質 SD/HD/フルHD/4K SD/HD/フルHD/4K
データ通信量 0.15~1.52GB/1時間 0.12~2.00GB/1時間
VR 対応 非対応
サービス価格 月額500円 ・月額1,990円
・都度課金100円~1,500円
※毎月1200円分のポイント付与
無料トライアル 31日間 31日間
マルチアカウント 非対応 家族4人まで作成可能
ダウンロード 一部可能 一部可能
課金手段 ・クレジットカード
・ドコモキャリア決済
・クレジットカード
・キャリア端末決済
・U-NEXTカード
・U-NEXTギフトコード
サポート 年中無休

参考 動画配信ビジネス調査報告書2017/インプレス総合研究所

dTVとU-NEXTの共通点

まず、dTVとU-NEXTの共通点として、コンテンツ数が多いことが挙げられます。抱えている動画の数はおよそ12万本。これは全VODサービスの中でもこの2社が群を抜いて多い数となっています。

しかし、動画数が多くても12万本の動画など到底見きれないことと、カラオケ動画などでかさ増しされている場合があるため、「動画数」でVODを比較するのはナンセンス。国内で最も利用率が高いVODであるAmazonプライムビデオは26,598本(2017年3月時点)と、実は最も動画数が少ないというデータがあります。

配信本数
dTV 約12万本
U-NEXT 約12万本
Amazonプライムビデオ 26,598本
Hulu 41,521本
TSUTAYA TV 約4,000タイトル
Netflix 非公開

参考 動画配信ビジネス調査報告書2017/インプレス総合研究所

動画数が多いとしてもそれが「見たい動画」かどうかも問題。dTVもU-NEXTも、その12万作品の中には、「カラオケ映像」なども含まれています。

つまり動画の「質」がポイント。Amazonプライムビデオのは約27,000本と他社よりも少なめですが、良い作品、観たい作品が集まった厳選されたラインナップでそれほど少ないと感じたことはありません。

dTVとU-NEXTの月額料金の比較

dTVとU-NEXTの月額料金を比較してみると、その差はおよそ4倍。特にU-NEXTは他社と比較しても高額であることが分かります。

VOD 月額料金(税込)
dTV 540円
U-NEXT 2,149円
Amazonプライムビデオ 500円
(409円)
Netflix 702~1,566円
TSUTAYA TV 933円
Hulu 1,008円
DAZN 1,890円

dTVはかなりコストパフォーマンスに優れていることがわかります。

というのも、dTVは運営母体が「NTTドコモ」という日本最大手の携帯キャリア。本業の携帯電話サービスの宣伝にもなるため、価格を落とすことに躊躇がありません。また、スマートフォンの契約時にも「ご一緒にいかがですか?」と営業でき、回線を使ってもらえる。つまり、月額料金以上にお金につながる手段がいくらでも用意されているのです(Amazonプライムビデオの価格が安いのも同じ理由です)。

対して、U-NEXTの場合は、「VOD」そのものが事業の柱であるため、価格を変更することは大きな経営判断になります。ですからコンテンツ数を増やして、お得度が高いように見せる手法で強気の価格設定を行っています。そして、毎月1200円分のポイントを付与し、ポイント差引790円になることをアピール。そのポイントを最新作品や書籍、提携映画館での鑑賞券などに使用できるようになっています。実質的には他社VODと同じぐらいになる場合もありますが、負担する金額は2149円で変わりません。ポイントを使って購入した映画やコンテンツもU-NEXT内でしか見られず、退会したら消滅します。

前述の通り、U-NEXTのポイントは実際の映画館でも利用できるため、実は使い方によってはかなりU-NEXTはお得なのですが、データによる利用率や満足度を見ると、やはりあまりそれが浸透していない・お得だと思われていないのかもしれません。

満足度 利用率
dTV 80.7% 10.2%(3位)
U-NEXT 44.1% 4.6%(8位)

参考 動画配信ビジネス調査報告書2017/インプレス総合研究所

dTVとU-NEXTの独自コンテンツを比較

ここからはdTVとU-NEXTが持っているオリジナルコンテンツを比較していきます。

結論から言うと、U-NEXTには「オリジナルコンテンツ」「独占配信動画」がほとんどありません。ただ、U-NEXTは配給会社と協力し、国内映画の最速配信・同時配信、あるいは公開日前の配信などを行っています。そして、ユナイテッド・シネマやイオンシネマなどで使えるクーポンにもポイントを交換できるので、映画好きの方にはたまらないサービスとなっています。

例えばこちら。公開は10月7日ですが、なぜかU-NEXTで9月29日に配信。U-NEXTユーザーだけが先駆けて見ることができます。今後もU-NEXTと提携した映画が増えるかもしれません。

しかしこれが月額料金内の見放題サービスの対象外というのが残念なところ。

最新作などは見放題ではなく「都度課金」が必要な作品が多く、先程のポイントを利用したり、課金することで楽しめるようになります。

対してdTVは、全て月額料金内で以下のようなオリジナル作品などを楽しめることができます。

dTV U-NEXT
得意分野 ・国内ドラマ、邦画 ・国内映画
・映画館でポイント使用して視聴可能
オリジナル作品 ・銀魂-ミツバ編-(4K)
・パパ活
・ゴッドタン(dTVオリジナル)
・闇金ウシジマくん(dTVオリジナル)
独占配信 BeeTVコンテンツ

dTVはBeeTVやNOTTVが前身となっており、そこでのコンテンツも抱えています。そしてTBSとの提携も行っているため、TBS系列の映画やドラマのスピンオフ制作にも力を入れています。

オリジナルコンテンツは毎月新しいものが更新されるため、トレンド性や飽きさせない工夫もされています。

dTVとU-NEXTの比較まとめ

「コストパフォーマンス」という点では、やはりdTVは非常に優秀です。

対してU-NEXTも、私は「不便」「不満」とは感じませんが、新作配信や映画鑑賞に使えるポイントなどを始めとするU-NEXTの強みを理解して利用しないと、損してしまうでしょう。
個人的にU-NEXTの印象は、「VOD」というより、「最新映画を安く見られるためのちょっとした裏技ツール」みたいな印象でしかありません。

なお無料トライアルはどちらも用意されているので、まずは両方試して自分で比較してみるのが良いでしょう。

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