Huluとauビデオパスについて、データやサービスの質、実態などの比較を行いました。
インプレス総合研究所が調査した2017年度の国内利用率によると、Huluが14.9%(2位)、auビデオパスが0.7%(21位)。数字で見ればauビデオパスがユーザー数で劣っていることは一目瞭然です。しかし私は、auビデオパスが「VODとして」劣っているとは思いません。
というのも、そもそもauビデオパスはauユーザーしか登録することができない「隠れVOD」であり、国内で利用率トップを目指したものではないからです。
そうした実態面の比較をここでは行っていきます。なお2社の個別の詳細は下記で紹介しています。
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・auビデオパスのサービス詳細まとめ
Hulu × auビデオパス
Hulu | auビデオパス | |
登録URL | https://www.happyon.jp/ | https://www.videopass.jp/ |
運営会社 | HJホールディングス株式会社 | KDDI株式会社 |
サービス開始 | 2011年9月 | 2012年5月 |
提携局 | 日本テレビ | テレビ朝日 |
配信本数 | 41,521本 ※2016年12月時点 |
約1万本 |
カテゴリー | ・海外TV ・国内TV ・海外映画 ・国内映画 ・アニメ ・FOXチャンネル ・リアルタイム(LIVE) |
・洋画 ・邦画 ・国内ドラマ ・アニメ、キッズ ・音楽、お笑い ・その他 |
会員数 | 155万1595人 ※2017年3月時点 |
非公開 |
対応デバイス | ・PC(Windows、Mac) ・スマートフォン、タブレット(iOS、Android) ・テレビ ・STB(Chromecast、Apple TV、Amazon Fire TV 他) ※Amazon Fire TVはHuluのみ対応 |
|
画質 | SD/HD | SD/ハーフHD(720p) |
データ通信量 | 0.21~1.80GB/1時間 | 0.10~2.00GB/1時間 |
VR | 非対応 | 対応予定 |
サービス価格 | 月額993円 | 月額562円 |
無料トライアル | 2週間 | 31日間 |
マルチアカウント | オーナーを含め6個まで作成可能 | 非対応 |
ダウンロード | 不可 | 一部可能 |
課金手段 | ・クレジットカード ・キャリア端末決済 ・PayPal ・iTunes(Apple TV利用者) ・Huluチケット |
・クレジットカード ・auかんたん決済 |
サポート | 年中無休 |
参考 動画配信ビジネス調査報告書2017/インプレス総合研究所
Huluとauビデオパスの共通点を比較:見逃し配信がある
Huluとauビデオパスには、実は大きな共通点があります。それは「放送局との繋がりがあること」です。
具体的には、Huluは日本テレビ、auビデオパスはテレビ朝日と資本提携・業務提携しています。そのため、両社その放送局のコンテンツを中心にラインナップされています。
そして、最新ドラマの見逃し配信に力を入れているVODも実はHuluとauビデオパスだけ。この2社以外のVODは、配信直後の「見逃し配信」は圧倒的に少ないです。そこが他社と比較して大きなアドバンテージなのです。
▲Huluの見逃し配信(日本テレビ)
▲auビデオパスの見逃し配信(テレビ朝日)
ちなみにTBSやフジテレビのドラマやバラエティを見逃し配信しているVODは、直系のTBSオンデマンド、FOD以外ありません。
今はTVerなどがあるので、見逃し配信も無料で利用できるようになりましたが、例えば「高画質で見たい」「テレビで見たい」となると、HuluやauビデオパスなどのVODに登録したほうがストレスはありません。
Huluとauビデオパスの相違点を比較
ここからはHuluとauビデオパスの相違点を比較し、価格の妥当性を紐解いていきます。
Huluにあってauビデオパスに無いもの
Huluの強みといえば、「海外ドラマ・映画」のコンテンツです。auビデオパスは特に海外ドラマ・映画には弱い、どちらかというと邦画やお笑いなど、国内向けのサービスが中心です。
特にこの「Huluプレミア」は、どこよりも早く海外の新作を届けるというサービス。
実はHuluは、海外の放送局・制作局が共同で設立しました。そのため、日本テレビとの関係以前に、海外との関係の方が強いのです。「海外ドラマを見たい!」という場合は間違いなくHuluを選ぶべきでしょう。
auビデオパスにあってHuluに無いもの
逆にauビデオパスの特典といえば、「お笑いライブ」コンテンツ。
その他にもあるのですが、これをあえて挙げた理由は、個人的にこのコンテンツをよく見ているからです。というのも、「お笑いライブ」(バラエティではありません)が見られるVODというのはauビデオパスとAmazonプライムビデオだけ。
「エンタの神様」などのお笑い番組などではなく、単独ライブなどの映像が配信されています。お笑いライブを見たことがないという方は多いと思いますが、テレビでは放送することができないネタであったり、それこそVODの強みを活かしたギリギリのネタで本当に面白いです。
特に今は「お笑いブーム」で、劇場のチケットが転売されるような、昔だったらありえないことが起きているみたいですね。興味があっても中々ネタを見に行くのに躊躇しているという方は、auビデオパスで一度見てみるのも良いでしょう。
ちなみにAmazonプライムビデオの場合は「よしもと」の芸人によるライブ映像が多数。auビデオパスの場合はそれ以外の芸人によるライブが多い印象です。
Huluとauビデオパスの比較まとめ
私は両方のVODに登録していますが、利用頻度で言うと半々くらいです。
利用用途としては、
Hulu:日本テレビ系ドラマの見逃し配信、巨人戦のライブ中継、Hulu限定配信コンテンツ
auビデオパス:テレビ朝日系ドラマの見逃し配信、お笑いライブ
このようなイメージ。これらから見て分かるように、「Huluでしか見られない」「auビデオパスでしか見られない」コンテンツしか見ていません。
言い換えれば、Huluもauビデオパスも「ここに登録しなければ見られない動画」があるということ。
当たり前のことを当たり前に言っていますが、例えばU-NEXTやTSUTAYA DISCASなど、放送局との関係性が無い、制作局が無いVODというのは、割高な上にコンテンツがHuluやauビデオパスとかぶります。
放送局を持っているというのはとても強みになり、しかも月額料金が安くなる要因なのです。是非VODの比較ではその視点で選んでみて下さい。
ですから結論としては、両者ともVODとして優れており、実態面から比較すると決して利用率(Huluが14.9%、auビデオパスが0.7%)だけでは分からないことだらけだと思います。
リンク Huluへの登録(14日間無料)
リンク auビデオパスへの登録(31日間無料)